𝑬𝒑𝒊𝒔𝒐𝒅𝒆_Ⅰ

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「また無理な仕事押し付けられてるの見てたし、休日出勤嫌いな中野なら残ってるかなと思って。俺も手伝うよ」 そう言いながらスーツのジャケットを脱いで、私の席の隣に座る。 「でも、紗綾さんと一緒だったんじゃ…」 「あー、うん。さっきまで社長も入れて食事会だったんだけど、終わらせておきたい仕事あるって言って抜けてきた。可愛い後輩が頑張ってるのに家で休むとか出来ないでしょ。」 思わぬ形の二人きりに緊張する。 二人きりになることが完全に無いわけじゃないけど、そんなに多くない。 やばい、私のこと思い出して手伝いに来てくれたなんて…、嬉しい。 思わずときめいてしまう。 「さ、半分貸して。終わらせよ」 「…お願いします。」 そう言って半分凪先輩に半分渡す。 こんなに優しくて、そりゃ好きにならない人がいるわけ無いよね。
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