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日記
新しく買った本をどうにか本棚に詰めたくて、だけどいっぱいいっぱいの本棚の前で私は立ち尽くしていた。
どこかを空けなければ入らない。だけどどこも空けられそうにない。
いいや、なんとしても本棚の外に積まれている本をしまいたい。
だとしたらどこを空けようか。
「CDはここに置いときたいし……。かといって教科書を捨てるわけにもいかないし……。このあたりのノートをどうにかするしかないかぁ」
くだらない日常を書き残していたノートを引っ張り出す。
ほかに置ける場所もないし、処分するしかないだろう。
でも時々は読み返したかったんだけどなぁ。
「……いや、もう何年も読み返してないし、いいか」
それでもせめて最後のお別れくらいはしておこうかと、私は一番最初の日記から手に取った。
懐かしい。そして本当にくだらない。
今日の晩ご飯に出たハンバーグがおいしかったとか、オムライスを作ったら卵がぐちゃぐちゃになってしまったとか、授業で当てられてすごくいやだったとか……。
1冊目は中学2年の夏あたりから始まっていたから、もう何年前だろう。今が大学2年の冬だから……6年ちょっとくらいか。
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