𝑬𝒑𝒊𝒔𝒐𝒅𝒆_Ⅰ

3/16
前へ
/177ページ
次へ
「遅くなってしまうかも知れませんが大丈夫ですか?」 「いいよ、急ぎじゃないし自分のペースでやりな。まだ入社したてなんだから、とにかくミスだけ気をつけて」 そう声をかけると「はい」と返事をする。 中々仕事は丁寧だし、俺は白井の仕事ぶりを気に入っていた。 「それと今日は定時で上がるから何かあったらそれまでにな」 「何かご予定ですか?」 「うん、同期会。電話には出れるけど酒入って役に立たねぇかも」 なんて笑うと、白井も笑い返してくれる。 笑顔が柔らかくて一緒にいるだけで和む存在が白井だった。
/177ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加