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 封筒に書かれた日付を見ると、ゴールデンウィークから二月ほどが過ぎていた。  その間に、僕達の関係は大きく進展していた。  遠距離恋愛だった僕達は、毎日のように電話で話をした。  今となっては、どんな話をしていたのか全く思い出せないのだけど、話をする度に僕達の親密度は増していったように思う。  年上の彼女の名前を「さん」付けで呼んでいたのが、いつしか呼び捨てで名前を呼び合うようになっていた。  そして、彼女がアパート迄、僕に会いに来てくれた時、僕達は初めてキスを交わし、一つに結ばれた。  
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