正体

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 山を下りる二人の後ろ姿を見送る男がいた。あの水晶売りである。  呆けた父親を騙された彼は平八に復讐しようと思ったのだ。  だがそれも失敗に終わり男は唇を噛んだ。 「平八、いつか必ずお前の魂を奪ってやる」                        了
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