19人が本棚に入れています
本棚に追加
「アイツは全部断るって言ってたけど、どうかなあ、怪しいもんだよ」
会場で販売する為のスイートポテトとカボチャシュークリームを取りに来た光輝が、途中経過を教えてくれた。
「盛り上がってますね、光輝さんは?」
「俺は二枚」
光輝は死神の衣装のポケットから自慢げに蝙蝠型のカードを取り出した。
「やりましたね、それは早く会場に戻んなきゃ!」
フミは急いでケースにシュークリームを詰める。
「でもさ、やっぱりフミちゃんが一番可愛いよ」
「わかったわかった、ありがとうございます!」
フミは扉を開けて光輝の背中を押した。
「打ち上げはコミュニティセンターでやるからさ、店が終わったらフミちゃんも来てよ」
「仕込みがあるんで遠慮しときます」
明日は商店街の休日なので、仕込みは必要ないのだが、とても皆で騒ぐ気分にはなれない。
最初のコメントを投稿しよう!