本編

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都合の良い夢のように思えてくる。 「今日はもう閉店なんですよ」 「一杯だけ飲ませてよ、お客さんいるでしょ?」 八反が既に酩酊しているだろう客に応対している声が聞こえてくる。 フミはそっと席を立った。 「私はもう失礼するので、どうぞ」 「フミちゃん、ちょっと」 八反が慌てて呼び止める声を背中で聞きながら、フミは扉を開け、早足で外へ出た。
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