九歳

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「いいんじゃないか?後は本人の意思によるが。」 「父さん!」 この人は試衛館の道場主。近藤周助先生。口減らしとして僕がここに来る時に二つ返事で了承してくれた人。 「……。分かりました。入門します!」 「いいのか?」 「はい!あ、でも姉さんがどう言うか。」 「それなら、──────」 「えっ。姉さんがいいって言ってくれた?!」 なんか、僕の知らないとこで話が進んでる気がする…… とにかく、 「ええ。いいですよ。自分の好きなようにしたらいいわ。総ちゃんの人生は総ちゃんの物。自分で決めていいのよ。」 と、姉さんが言ってくれたそうだし、僕自身もやってみたいなぁ。と思っていたから、僕は試衛館に入門することになった。これがきっかけで、僕の人生は思いもよらぬ方向へと進んで行くことになる。
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