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知らない
名前も知らない
学校も知らない
住んでる場所も知らない
唯一知っているのはピアノが上手いってことだけ
決まった時間に決まった場所に行けば彼女のピアノが聞ける
ただそれだけ
陽の当たらない日陰を歩いているような俺はいつもこっそり彼女のピアノを聞いていた
「…ねぇ、君、学校は、?」
―――彼女からその言葉をかけられるまでは
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