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「だったら私のせいだね、急に参加するって言ったから。ごめんね。」
「いやいや、行くって決めたのは俺だし。それに、穂花ちゃんと話せたから来てよかった。」
なんてキザとも取れる言葉を易々と吐いている。
あまり本気にはしてないけど柔らかい口調で落ち着く低音ボイスは私にとって凄く心地よかった。
「もう、女の子の扱い慣れすぎ!」
「本気にしてないな〜。本当のこと言ってるだけなのに。あ、連絡先交換しても?」
「OKだよ」
スマホを取りだしてQRコードを出して読み取ってもらう。
「…また会ってくれる?」
その会ってくれる?はどういう意味で?
友達として?それとも、恋愛対象に入った女の子として?
こういうの、今まであおくんしか見てこなかったせいで何も分からない。
「うん、会おうね」
何も分からないからこそ知りたくて、そう返事をした。
こんな私でもあおくん以外と普通に恋愛できるんじゃないかなんて期待して。
もう長い長い片思いは終わりにするんだ。
このまま思い続けても私とあおくんは結ばれる事はないから。
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