<22・月満つれば則ち虧く。>

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『仕方ありません。とりあえず、プロトタイプのエンジェルを出撃させましょう。その間に、次の作品の研究を続けるのです。全ては、この国を守るために……!』  声が。声が。声が。声が。声が。声が。 声が。声が。声が。声が。声が。声が。声が。声が。声が。声が。声が。声が。 声が。声が。声が。声が。声が。声が。 『所長!あのイリーシュアが、破水したと……!』  ゆるさない。  わたしが、わたしたちがなにをした?なぜ、このようなしうちをうけなければならないんだ?  わたしたちはふつうに、おんなとして、にんげんとしてしあわせになりたかっただけ。それを、おまえたちがめちゃくちゃにした。せんそうのどうぐにした。わたしも、わたしのこも、かぞくも、なにもかもをふこうにした。  ゆるさない。  ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイユルシアナイユルサナイユルサナイ――! 『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』  ミンナマトメテ、ジゴクニオチロ。  コンナクダラナイ、ジンルイナド、スベテ。  ワレワレヲゴミノヨウニシテ、ワレワレノドウホウヲコロサセテ。  ソノヨウナコトヲクリカエス、オマエラナド。 『エンジェルの“生産”は続けろ』 『し、しかし……エンジェルを作り続けると、少なからず失敗作が出ます。失敗作はみんなモンスターに……』 『構わん。……むしろ、その方が好都合なのだよ、この世界には』 『え』 『だってそうだろう?この世界にモンスターが溢れ続ける限り……戦争は永遠に休戦したままとなる。北側との泥沼の争いを再開せずにすむ。我々は、北側諸国とも“やむをえず”手を取り合い続けることができる。……素晴らしいじゃないか、まさに、平和の完成というものではないかね?』  アア、コンナタタカイニ、イミナド。
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