小説のジャンル

2/2
前へ
/12ページ
次へ
 物書きは書く時にジャンルを選ぶのは当然である。  純文学は、自分の思想を入れて描くのが王道である。自分を登場人物にするのもコツである。後は自分の思想が分かりやすく伝わる様に、登場人物に役割を持たせていくと、純文学は面白いものである。  恋愛小説は、自分の理想を入れて書くといいのは、ティーンをターゲットにしたものである。大人をターゲットにするなら、恋愛が上手くいかない理由を、書かなければいけないのである。ライバルの所為(せい)だけでは足りないのである。自分の我儘(わがまま)も、相手の我儘(わがまま)も、要因(よういん)になることを知らせるべきである。それが大人の恋愛小説のテーマである。  ミステリーは、トリックをキチンと作ると王道である。トリックの作り方は、どうしたら完全犯罪になるのか、考える事から始めるものである。トリックのヒントは心理戦である。それを考えると、何処に凶器を隠したか、アリバイをどう作るのか、分かるのである。  サスペンスは、徹底的に主人公を不利(ふり)境遇(きょうぐう)に置くと、スリルがあって面白いものである。裏切りも入れるべきである。主人公を不利(ふり)不利(ふり)にしていく事を考えると、ストーリーと設定は産まれるのである。大きなイベントよりも、小さなイベントの()(かさ)ねの方が、スリリングなのがサスペンスである。  児童書は、伝えたいメッセージが大切である。楽しく読んで欲しい派と、これを知って強くなって欲しい派の、両方がいるものである。児童書はメッセージを選ぶと、色々書き方を工夫して、読みやすくして、このシーンを入れて、この台詞(せりふ)を入れて、このメッセージを伝えようと思うと、階段の様に決まっていくものである。イベントは派手な程いいのも、児童書の特徴(とくちょう)である。  ライトノベルはエンタメである。読者の(ため)に楽しく読める工夫を、イベントで仕込むべきである。小さなイベントから大きなイベントまで仕込めたら、ラノベは勝ち組である。設定の説明も小さなイベントの一つである。景観描写に(とら)われ過ぎると、物語は難解になるのである。 景観描写のコツは、置くだけでもいいとすると、色々書きやすくなるものである。置くだけでも足りないなら、景観描写に名前を付けると足りるのである。名前の匙加減(さじかげん)で、文体とも違和感(いわかん)なく書けるのである。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加