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「……全然記憶無いんだけど、マジで俺そんなこと言った?ってか、センセーがそんな嘘言うわけないけど……」 「疑うなら姉にも聞いてみろ」 「はあ!?」 「お前、姉の目の前でとんでもないこと言いやがって」 「いや、……え?……」 「結は、何も聞いてないし誰にも言わないからって言ってたけど。他の家族が居なかったのが幸いだったな」 「まじすか……」  や、でもなんか分かる。  男同士は別としても、18になったら両性の同意だけで結婚できんだろ?だったら……みたいに考えてたから。 「……サーセンした。けど、あの、えっと……」 「うん?」 「……言うタイミングは間違ったと思うけど、言ったことは間違ってないから。……事故で頭おかしくなってたからだとか思わないで欲しい」  溜息つくのが聞こえた。 「……分かった。……まあ、だとしてもだな。じゃあ分かった、卒業したら改めて話しようっても待ってられないだろ?」 「嫌っすよ。先過ぎる」 「だから、……俺としては、お前がまだ2年前と気持ち変わってないなら、ちゃんと話する気はある。けど、人に聞かれたい話じゃないし、会えりゃどこでもいいってわけじゃないだろ」 「確かに」 「けど、意識戻った時お父さんも言ってらしたけど、お前ほぼ丸一日寝てたし後遺症出る可能性の方がむしろ高いんだろ?俺がどっか連れ出して何かあっても困る」 「……や、でも!」 「最後まで聞け。だから、もう少し、せめて3か月何もなければ二人で会ってもいい。それならまだ、万が一何か起こったとしても受験の相談に乗ってたとか言い訳出来るから」 「あ……」 「……で」  少し間をおいて、センセーは言った。 「それまでお前が気持ち変わらなくて体調も問題なければ、12月25日なら間違いなく休みだから、俺んとこ来るか?それなら」 「センセーんち!?行っていーの!?まじで?」 「……鼓膜が痛えんだよ。クソガキ」
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