そして満面の笑み

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 再び扉が蹴破られる。そして絵里奈の部屋の中に飛び込んだのは、満面の笑みを浮かべた亜紀だった。 「ふははっ! かっか、くく」 「そうそう、満面の笑みだったよね。侑芽も嬉しかったなあ、あのクソ絵里奈を殺してくれて」 「ばはひゃっ! ぶっふしゅ」 「でも、お姉ちゃん気付かなかったんだね、あれがあの御手洗絵里奈だって」 「ご、ご、ご」 「でもいいんだ。いつも真人に犯される夢ばかり見てたお姉ちゃんが、アイツを殺す夢を見てくれたんだから、理由はどうであれ、ね」 「ふっ」 「満面の笑みってね、英語では耳から耳まで口を開けて笑うって表現するんだよ。やっぱり、お姉ちゃんには満面の笑みが似合うよね」 「ふごごッ、ごごヒュえっ!」
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