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「うわっ! あ、そうか。ちっ、なんだよ」
単純な言葉しか出ない。真人は自身に何が起こったのか考えないようにしていた。時刻だけを確認し、無様に汚した身体とシーツを纏めて洗うように、その場で服を脱ぎ、汚れた服と自分の身体をシーツで包んで風呂場へと向かった。
気を失っていた時間は三十分。深夜を回ってこの後は何も予定がない。ただ真人は異様に疲れて汚れた身体を温めたかった。精液が乾いて痒みを生んでいる腹も早く洗い流したい。
真人がその腹を指先で掻くと、女の顔が割れた場面が思い出された。
「大学で話しても誰も信じないよな。バイト先も、同じか」
何よりライブチャットで遊んでいるなど、誰にも言いたくない情報だと真人は嘆息した。
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