最終話 ユーミアの考え

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最終話 ユーミアの考え

 そうしてユーミアは、王宮につき、話し合いを行った。結果、シリスの拠点は、ユーミアではなく、なんとアラブの信頼出来る部下が治める事になり、シリスは暫く王宮の王として君臨した。  アラブはあの拠点が自分の国と近いから便利とし彼処を貿易の場として使うことになった。  なので、ユーミアは孤児院の経営をすることにし、毎日そこで生き生きとした生活をすることになった。実家も勿論離れ、暮らしを謳歌していた。  しかし、シリスは王になった後も、来る頻度が多く、ユーミアはその事が悩みのタネになってしまっていた。  その為、やはり王が元王妃の元へ来るという噂が出てきて正直ユーミアは困惑していた。  (シリス様の事も考えなければいけませんわね、…)  シリスは今かなり王として忙しい筈なのに、合間を縫ってユーミアに会いに来てくれている。 (でも、シリス様の嫁になったら、又王妃に…。それに今王妃になったら乗り換えたとか思われて、国民が不快に思いますわ…)  と、ユーミアは周りの目が気になり、中々シリスの事を考えられないでいた。というか、周りは歓迎の目があり、ユーミアはそれにも困っている状態であった。シリスは、それで良いのか?ときくと彼はその事が本望らしかった。  でも、いつかはシリスと一緒になりたいとユーミアは少なからず思ってしまっていた。   「ユーミア!」  ユーミアは今日も、孤児院を経営する。  そして、シリスはユーミアの元へ認めてもらうまで通い続けた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 完結  
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