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「誰とも恋愛する気ないんでしょ、なら置いておくだけでもしてよ。奈緒ちゃん」
陸の縋る様な目。
ダメだ、受け入れたら。
だけど、今の私には拒否権がない。
あの写真握られてる限り陸の言う通りにするしかない。
「写真なんかで脅して拒否権なんてくれないくせに、嫌い。」
「…うん、そうだね。」
私が家から出ると、陸も一緒に出て着いてくる。
これからの事は1度休んでから考えよう。
もう今は、何も考えたくない。
「奈緒ちゃん、手繋ぎたい」
陸の言葉に何も返さないでいると、勝手に手を繋がれる。
抵抗も受け入れもしない。
どこから間違えてたんだろう。
───────あの日、別れを告げた私のせいだと言うんだろうか。
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