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お互いの舌をお互いの口内に押し付けあって、下も上も…隙間なく繋がり合う。
他の個体であることがもどかしく感じるほど、ピッタリと身を寄せ合って、体温を共有する。
彼の背中の白虎とライオンと一緒だ…。
常に隣り合って…離れることなんか出来やしない。
「…莉音、出すよ?」
「ん、…うん、…はっ、…奥に、いっぱい…ちょーだい?」
「…っ、……はぁ、マジでしんどい、可愛い…」
顔をギュッと顰めて私の胸元に顔を埋めた匡は、次の瞬間耐えるように目を瞑り、さらにスピードを上げて腰を私に打ち付ける。
「…はぁ、好き、愛してる…匡、好き…」
愛の言葉を乱れ打つ私を息を乱しながら見下ろす匡は、あまりにも優しく、でも少しだけ切なくも見える表情で微笑んで頭を撫でた。
「……俺の方が愛してるよ、絶対。」
「はっ、…あ、」
「やっと…手に入れたんだから、…死んでも離さない………っ、」
ピクッ、と…同時に体が揺れた。
熱いものが中から溢れ、私に与えられたマーキング。
薄れゆく意識の中、
…ああ、なんで女ばっかり…。
私も匡の中に…何か残せたらいいのに…。
…なんて、訳のわからないことを考えた。
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「莉音、ママに謝って家帰るぞ?」
「え?」
崩れた衣装を整えてからも私を後ろから抱きしめて離してくれない匡にそう言われ、思わず短く驚きの声をあげると、
甘い雰囲気が一変、ぎろりと睨まれた。
「は?まだここで働く気?…許すわけねぇけど」
「へっ?!いや…そうじゃなくて…」
慌てて振り返って手を横に振り、それから甘えるようにボブっと彼の胸に抱きつくと…
「えへへ、匡くんお仕事は?」
「…、」
「…一緒に帰ってくれるの?」
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