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「いつもどおり愛してもらえると思うなよ?」
「んあっ、…強…っ、」
「言っただろ?…覚悟しろって」
掴んだ手首を顔の横に押し付けられて身動きを封じられた。
体の支えを失ったせいで、浮いた腰が彼の腰の動きに合わせて良いよう弾むから…好きなところに当たってさっきから何度も黙って意識を飛ばしてる。
…どうしよう、ダメだ…狂う、私、溺れる。
匡から与えられる快楽に…溺れて、依存して…だめになっていっちゃう…、
「…はっ、…は、…莉音、自分で分かってんだろ?」
「あ、あ、ああ゛…」
「お前は、セックス依存症で、俺依存症なの」
「…きょ、う、…匡、…あ、好き、すき…ぃ」
「ん、…っ、好きなら他の男に媚びてねぇで、俺だけに溺れてろ。馬鹿」
「はっ、ん…ク、」
水栓に蓋がされているみたいに…。匡が出し入れするたびにプシュプシュと噴き出る飛沫。
だめになっちゃう…じゃない。とっくの昔にだめになってる。
匡から愛されなければ生きていけない。
匡を愛していなければ生きていけない。
…ねえ、匡も一緒?
「あっ、は…、ごめんなさ…っ、ごめん…ああっ、」
快感に髪を振り乱して身を捩りながら、涙でぐちゃぐちゃの顔で謝る。
それを恍惚とした表情で見つめると、「何に謝ってんの?」と大きな手が私の頬からこめかみを撫で上げ、そのまま乱れた横髪をかき上げた。
今日の匡は、怒っているからかいつもより酷く、乱暴に私を抱いている。
それなのに、随所に私への優しさと深い愛情が感じられるから…嫌悪感なんて1ミリも芽生えなかった。
寧ろ…恐ろしいほどの彼の嫉妬が、いつも余裕で大人な彼の狂おしい嫉妬心が…嬉しい、だなんて…。
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