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終
外ではまだ大雨が降りしきり、窓の外には雨滴が勢いよく流れ落ちていた。しかし、私の心の中には、過去の思い出とおばあちゃんの教えが鮮やかに残っていた。
てるてる坊主は、ただの雨除けではない。そこに宿る魂達が、神様と共に現世を見に来るのだ。
その言葉を反芻しながら、私は心の中で決意した。未来の子供たちに、この素敵な話を伝えて、彼らの心にも記憶を残してあげたい。そして、あの時のおばあちゃんのように、愛情を持って語りかけたいと思った。
そう思った瞬間、外の雨音が少し和らいだような気がした。雨の中で育まれた思い出と、未来に繋がる希望が、私の心を満たしていく。
「きっと、私の言葉が彼らの心に響くはずだ」
私は微笑みながら、窓の外を眺めた。雨がもたらす物語は、今も私たちの中で生き続けているのだと、改めて感じた。
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