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何よ、どいつもこいつも。 私が人からいじられやすいのは自覚してるけど、流石にああまで言われると腹が立つ。 いじられキャラって案外ストレスが溜まるんだよね。 「燐ちゃんとお母さんめ…!あ、あと小山もムカつく…!」 「小山って誰?」 ノックもせずズカズカと私の部屋に入ってきた燐ちゃんは、そう言ってベッドにでれんと仰向けになっている私の傍へ歩み寄る。 しまった、燐ちゃんに聞かれてた。 燐ちゃんの綺麗な瞳は、私のだらしない格好だけを映しており、変なタイミングで来ないでよ、とまた燐ちゃんに苛立った。 「ちょっと燐ちゃんっ!せめてノックくらいしてくれる?!」 「小山って誰?」 温度のない瞳でこてん、と首を傾げ、再度問い掛ける燐ちゃんは少し不機嫌そうで。 何で燐ちゃんの機嫌の方が悪くなってるんだろう……。
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