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「……ねぇ、はるちゃん」 「ん?なあに?」 「俺も、俺の一番ははるちゃんだよ」 そう言ってぎゅっと私の胸に顔を埋めてきた燐ちゃんの顔が見たくて、身体を引きはがそうとすれば、ぎゅむ、とお腹の贅肉を掴まれた。 「痛っ!な、何すんのよ!」 「……今のははるちゃんが悪い」 「はぁ?!」 「……てゆうか、やっぱりはるちゃんダイエットした方がいいんじゃない?贅肉凄いよ」 顔を上げた燐ちゃんは、ドン引きしたような瞳を私に向け、とんでもなく失礼なことを言ってきた。 さっきまでの可愛さは何処へ行ったの…!! 「なっ…!」 「ふぅ。そろそろ俺は帰ろうかな。じゃあねはるちゃん、明日は寝坊しないようにしようね」 燐ちゃんはまるで子供に言い聞かせるような口振りでそう言うと、ベリッと私を引き剥がし、いそいそと部屋から出て行ってしまった。 「言い逃げか…!」 ほんっと自己中心的なんだから。 ま、慣れっこだし別にいいけどさ…。 「あ。そう言えば燐ちゃんに聞きたいことがあったのに」 小山に言われてから、引っかかっていたこと。 別に小山なんかの言うことを真に受けている訳じゃないけど、何故燐ちゃんは私が寝坊したことが分かるのかと、ただ単に私も気になったから本人に聞いてみようと思っていたのだけれど。 「まぁ別にもういっか…」 お気楽な私は、この問題を放置することにしたのであった。
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