面接①

1/1
前へ
/11ページ
次へ

面接①

私がドアを開け、面接を始めた。 一人目は明るく純粋な子で、いろんな人を助けたいと言った。 つまりは私とは正反対。 私が復讐をしようとすれば、当然止めようとしてくる。 そのため、一人目は不合格。 それからも二人、三人と脱落者は続いた。 探偵なんて、結局は善人の集まり。考えることも、言葉にすることもほとんど同じだった。 ただ、四人目の就職希望者は少し違った。 彼が部屋に入ってすぐ、私と目が合った。第一印象こそ、明るい好青年だったが、その目には、私と同じようなものを感じた。 そして面接は始まった。 最初は、今までと同じようにを続けた。 そして最後に一つ、今までとは違う質問をした。 「あなたは復讐に対して、どうお考えでしょうか。」 この質問に彼は少し考えた後、決心を決めた目で口を開いた。 「私の意見は、自体は悪いことではないと思います。 もちろん、犯罪に手を染めれば国の法律によって裁かれますし、良い選択とは言えないでしょう。 ただ、復讐をするということは、自分の大切に手を出されたということだと思うんです。 もしそうなのなら、私は正当防衛と何ら変わらないと思うのです。 犯罪が許されるわけではありませんが、復讐自体は悪いことではないと思っています。」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加