第3話 もふもふスープで決起集会

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「今回のターゲット。当日仕事をする一人というのは、今日休んでいる安部君です」  平が安部の名前を出すと、少しお白州がざわついた。それが収まりかけた頃、町田が手を挙げた。 「あの、平課長、よろしいでしょうか?」 「どうぞ」 「ありがとうございます。つまりは、安部君には内緒で他の社員は全員休むって事ですよね?」 「そうです」 「そんなことしたら、安部君も帰っちゃいそうなんですけど。それか、最悪会社も辞めちゃいそうで」  町田の意見に、他の従業員も頷いている。 「そうならないように私が居ます」  自信満々に言う平だったが、安部を知る同僚たちの不安は簡単に拭えそうになかった。 「大丈夫ですよ、平課長に任せていれば」  全員がドアの方から聴こえたその声の主に注目した。 「やるんでしょ? オペレーション・ボッチを。駐車料金精算しに総務に寄ってきたんですけどね。その話で持ちきりでしたよ。どうも、只今帰りました」  そう言ったのは真鍋だった。集まっていた者たちが口々に「お帰りなさいませ」と返した。平も真鍋に向けて笑顔を見せながら続いた。 「お帰りなさいませ、おなべ」
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