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昨夜、成の部屋を訪れ明け方になるまで、私たちは狂ったように身体を重ね続けていた。カーテン越しの朝日を感じながら眠りにつき、起きて軽く朝食を食べてまたセックスをした。
私のサークル合宿と生理が重なって、続けて2週間ほど会っていなかった。
恐らくその2週間の間にも成は他の女をここに連れ込んでいたのだろうけど、私は誰とも身体を重ねていない。
2週間ぶりの成に私の理性が勝てなかった。明け方近くまでずるずると求め続けたのは私のほうだった。
時刻は14時過ぎ。さすがに身体は重怠く、徐々に睡魔も襲ってくる。
起こしていた身体をベッドへと沈め、足元で固まっていた薄手のタオルケットを胸元まで手繰り寄せた。
身体1つ分離れている成を横目で見ると、メッセージアプリで誰かとやり取りをしているようだった。名前は見えなかったけれど、間違いなく女。
こんなことに一々動じない。
――なんてのは嘘。成がこうやって他の女と連絡を取り合うのも、身体を重ね合っているのも、死ぬほど嫌だ。成と見知らぬ女の情事を想像するだけで、苦しくて、胸が張り裂けそうになる。
だけどそんな感情を表には一切出さず、3年間ずっと、気にしないふりをしてきた。
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