露草

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* ユナちゃんと一誠さんと私。どんな食卓になるのかと思いきや普通に会話が弾んだ。さすが一軍女子。コミュ力高い。 「弁護士さんってすごいですね!この間ドラマどハマりして、」 「現実はあんなではありませんがね」 「そっか〜。え、これめちゃうま」 「菜乃花さんは料理が得意なんです」 なぜか得意顔の一誠さんに苦笑いをすれば、彼は私を一瞥し肝を冷やす質問を投げかけた。 「ところで、菜乃花さんは学校ではどんな様子ですか」 「一誠さん!」 ユナちゃんになんて事を聞くんだ。 「あー、正直ちょっと浮いてますけど、明日からはユナに任せて下さい!」 ニコニコのユナちゃんは、どうやら顔のいい一誠さんを前に張り切っているようだ。 「彼女いないんですか〜?」なんて好奇心も出てきて、変な方向に話が進まないことだけを祈った。 「いません」 「っていうか、もしかしてロリコンですか?」 思った事をそのまま口に出すのは瀬戸くんだけじゃないらしい。一誠さんの口元が引き攣っている。 「…どうしてその様な考えに至ったかお聞きしても?」 「だって、イケメン弁護士30歳独身って。何か問題あるのかな〜って」 それに、とユナちゃんから視線。 「植草…菜乃花さんの保護者してるし」 「ちゃんと法に則っていますよ。私自身、若い女性を引き取るリスクやデメリットを熟慮した上で、彼女を選んだので」 「へぇ〜、なんか話だけ聞くと結婚みたい」 「責任を取る、という意味では似たものですね」 何食わぬ顔で食事を続ける一誠さんを、ユナちゃんは「いいなぁ」と眺めていた。
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