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洞窟調査のゆくえ
限定的とはいえつめ族と仮定したあのナイフの持ち主たちの情報はなかなか集まらなかった。
結構たたかってる人たちが多いと聞いたのに金をかけて情報を集めていてもくわしいことは分からないまま。
誰か戦ってよ。
せめてこっちにつめ族のことをもっとさ。
調査以外は金を払ってるとはいえ楽して相手から情報を受け取っているから仕方ないか。
でもあんな異人種たちみたら燃えてくるじゃないか。
徹底的に解明して全部自分の研究成果にしたい!
そう思うのは研究者として各地をまわる人間としてふしぎなことじゃないはずだ。
どれだけ洞窟を探しても先客が全てをうばいさっていく。
自分がときめきながら探した洞窟や鍾乳洞たちは開発されて目をうたがう姿へと変わってしまっている。
それらをとめるためにもつめ族を研究し、異世界をつきとめ自分が全ての王となってまだ見ぬ洞窟たちを守るのだ。
でもつめ族は恐ろしいほどに大人しかった。
それとも屈強な情報減の持ち主たちが負けたのか勝っても秘密にしているのか。
「人生思う通りにいかなすぎ」
もうコーヒーをやめてキャンプではお茶にしている。
カフェインレスだからいろいろと物足りない。
論文にはいまある情報でつめ族のことを書くしかなかった。
洞窟をまもるためにつめ族の秘密をあばく。
下世話で最悪な効率さ。
それでもこの仕事はやめられない。
エゴでできた幸せ。
だから長続きしていた。
そうしているとまた人影が洞窟へと入っていく。
シャッターチャンスとばかり自分は洞窟の奥へと進んだ。
「モウコノセカイニヨウハナイ」
「タタカイツカレタシネ」
「ナカナカホネノアルヤツダッタ」
「エ?タタカッタノ?」
「ツヨイセイネンダッタ。 2カイマケタ」
「ナラヨケイニココニハヨウガナイナ」
会話を盗み聞きしていると他のつめ族にとりおさえられた。
「ニンゲン。 コレイジョウセンサクスルナ。 ソノカワリココマデハリコンダシュウチャクシンニケイイヲヒョウシテオレタチノカラダノナカデモットモタカイブイヲワタソウ」
ソノカワリ ヒミツニ シロ とおどされてまるで刀のようなツメとしっぽを渡された。
こうしてつめ族はワープホールへと去っていった。
はあ。
金じゃないんだよなあ。
でももしあの生物たちについてなにか語れば殺されるかもしれない。
結局自分の力で洞窟を守るしかないか。
のちに彼らの秘宝をうるとこんな景気の悪い世の中で研究資金が山ほど手に入った。
もう全ての洞窟はインターネットで特定されているかもしれないけど研究は続けよう。
今後の洞窟調査が全て決めてになりそうだ。
以上、つめ族洞窟調査終わり。
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