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エピローグ2
作中ではエンヴィオーネは幸せハラスメントのシンボルとして嫌われていた。
でも実際は幸せが嫉妬の対象になっている現状への皮肉ともいえる。
誰もが幸せになりたくないとは考えていないかもしれない。
誰もが死にたくないと考えながら死にたいと一度は考えるように。
最大の不幸回避方法は「食って出して寝ろ!」とはげましてもらうこと。
ひどい言葉だけどある場所でこのはげましを聞いて立ち上がれる人もいるかもしれない。
そもそも立ち上がるだけが人生じゃない。
幸せや正論は暴力にもなる。
なのに何故われわれは生きているのだろう。
きっと探し続けているからかもしれない。
幸せや不幸とはちがう、いやもっと深い意味で自分自身や他者を認めあって生きていく力をほしがるから。
生きている以上、つらいことはセットかもしれない。
逃れられないことだらけ。
その中で自分たちがあがき、もがき、疲れているなかで発想をどれだけ変えられるか。
そんなこと簡単にはできない。
自分もそうだった。
ハラスメントになるのならもうそれは幸せじゃない。
そう知った今ならはばたける。
その時は歌ってやるんだ。
卒業ソング。
この葛藤たちは全部が宝。
そしてなくなったものもある。
どうか形はちがっても暴力にならない幸せがすでにあると信じられますように。
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