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太陽がギラギラ輝いた午後にふっと寄った喫茶店でのんびりコーヒーを飲みながら本を読んでいると、
女性がこちらに近づいて「前の席、空いていますか?」と言われたので「ええ、空いていますよ」と話したら、
その女性はその席に座り「どうもありがとう。座る場所がなくて、、、助かりました」そういって食べ物とコーヒーに手をつけた。
そしてその女性は「仕事が立ち仕事だったので、、、私、奈倉佑実といいます。前出にある会社の受付をしています」
「そうでしたか。私は向かいのビルの25階にある会計事務所に勤めています。浮海伸司といいます」そういって名刺を渡した。
佑実は「お互い近いところに居たんですね」
「そうですね。どうですか?こうやって出会ったのも何かの縁だと思い仕事が終わったら飲みに行きませんか?」そう言われ、
佑実は「仕事が6時を過ぎてしまいますがそれからで良いですか?」
伸司は「構いませんよ。名刺の裏に携帯の番号を書いておきますからここに電話下さい」そういって名刺の裏に携帯の番号を書いた。
そして、伸司は「これから仕事に入るので夕方会いましょう」と言って席を離れた。
佑実はこの2カ月前に彼氏と別れて寂しい時期でもあり、新しい彼ができそうな感じだったので気持ちが明るくなった。
そして、その日の仕事を終えて、私服に着替えて名刺の裏に書かれてあった携帯の番号に電話を掛けたら、
伸司さんが出て「仕事終わりましたか、これからそちらに行きますので交差点の角に居てください」
その5分後に伸司さんが交差点に現れて、近くのタクシーを停めて二人は渋谷に出かけた。
伸司は行きつけのイタリアンの店に佑実を連れていった。
この店は特にピザが美味しくてお気に入りのピザとワインを注文した。伸司はワインを手に持って二人の出会いに乾杯と言ってワインを飲み始めた。
後からピザが来てそれを六つに分けて二人で食べた。
佑実はピザが大好きで、ここのピザは今までにない美味しいピザだった。そして、お互いの事を語り合った。
佑実は2カ月前に失恋して今は付き合っている人がいないことを告げ、伸司も仕事に終われての生活で出会いがなく現在に至っていることを話したら、
佑実さんが「私たち巡り会うために出会ったんですね」
そう言われ、伸司は「そういう出会いもあるんですね。それでしたらよろしくお願いします」と話したら佑実さんが余りにも突然のことで笑い焦ってしまった。
それを見て、伸司も笑い始めた。
そこからお互いの関係がより良くなり学生時代のこととか、仕事の事を話し始めた。話し始めて10時を過ぎた頃に話し終えた。
店を後にして、伸司は佑実さんをタクシーに乗せて家に送り、その後自分の家に帰った。
しばらくして、携帯が鳴りそれを取ったら佑実さんからで「今日はどうもありがとう、今度は私の好きなとこに招待しますので
その時に時間を空けておいてください」そういって電話を切った。
7月の上旬に佑実さんから電話があり「私の行きたいとこに招待したいので今週末はどうですか?」と連絡が来た。
伸司は「都合は良いですよ」と連絡をして、7月の中旬に会うことにした。
当日、佑実さんは軽装で小さなリュックサックを肩に背負ってやって来た。そこから京成上野から京成佐倉まで行ってそこからバスに揺られ、
佐倉ふるさと広場に降りたら、目を見張るようなひまわりと風車の風景に伸司はビックリした。
伸司はこんなにも沢山のひまわりを目の前で見たこともなく興奮をしてしまった。
佑実さんは「どうですか?私が伸司さんに見て欲しかった風景です。この時期にしか見ることができない風景なんです。
それとこの風車オランダをイメージしたんですがすごくこのひまわりにマッチしています」
伸司は「こんな風景見たことがなかったですよ。連れてきてもらいありがとう感激です」
佑実は連れて来てよかったと内心思った。
ふるさと広場で遅い昼食を取り、のんびりとひまわりの風景を見ていたら、雲行きがだんだんおかしくなり、
一気に激しいスコールになり着ているものがびっしょり濡れてしまった。
ひとまず雨を凌げるとこに避難していたが中々やむ気配もないので佑実さんに話してひとまずタクシーでホテルに移動することにした。
ちょうどホテルも部屋が空いていたので、部屋を取り佑実さんを先に着ているものを脱いで浴室で体を暖めることにした。
しばらくしてると、佑実さんが「伸司さんもしよかったら一緒に入りませんか?」と言われ「風邪を引かない内に入ってください」と言った。
伸司は「良いですか?」と確認して、着ているものを脱いで浴室に入った。
佑実さんは浴槽の中の半分を開けて、タオルで前を隠して入っていた。伸司はシャワーで体を流して佑実さんの隣に入った。
佑実は「雨に濡れてしまいごめんなさい。こんなことになるとは思わなかったんですが、、、」
伸司は「気にしないでください。天候ですから、、ともかく服が乾かない以上どこにも行けませんからここに居ましょう」
そう言われ、佑実は「そうですね」と答えた。
佑実は「伸司さんはすごく優しい方なんですね。あんなにも感動してくれる人だとは思いませんでした。
私、このひまわりを見たときに映画のひまわりを思い出したの。こんなにも沢山のひまわりが咲いているところがあるのかなと思って調べたらここにあったんです。
そこで以前ここに来て見たら感動したので伸司さんにも見せたかったんです。同じように感動してくれる人に出会えて良かったです」
そういって体が暖まったので佑実さんは浴槽から出て体を流した。
そこに伸司さんが出たので「背中流しましょうか?」と言われ、伸司は「良いですよ」と言ったが佑実は「せめてこのくらいはさせてください」
と言って自分のタオルに石鹸を着けて伸司の背中を流してくれた。
伸司は「何か夫婦みたいな感じがしますね」と笑って答えた。
すべてを洗い湯船に入ってからゆっくりしていると佑実さんは先に出て、バスタオルで拭き取りそのバスタオルを巻いて浴室を出た。
その後を追うように伸司も浴室を出た。
佑実は居間でバスローブに着替えて休んでいるところに伸司さんが来たので冷たい水をコップについで渡してから、
佑実は伸司さんに向かって「私を抱いてください」と言った。
突然のことで伸司はビックリしたが佑実さんが純粋に求めているのがわかり、
伸司は佑実さんのバスローブを脱がし自分のバスタオルを取ってそのままベッドの部屋に移動をした。
佑実は「明かりを暗くして下さい」伸司はそれに従い明かりを暗くしてから佑実を抱きしめ口づけをした。
佑実はそれを受け入れ、強く伸司に抱きついた。佑実の乳首が伸司の胸に押し当てられた。ふっと、佑実は軽く吐息を付いた。
伸司の舌先が下へと進むにつれて、佑実は切ない声を出してこの興奮を表した。
指先が下に触れる頃には興奮も最高潮になり、佑実の下半身を割って一つになり、激しく求めていくと佑実はそれに答えるように悶え、
一気に二人はエクスタシーへと導かれていった。
そして、二人はぐったりと横になった。
佑実は「私、伸司さんに抱かれてよかった。何か大きな木の中で守られているような気になりました」
伸司は「そうですか。これからは私が佑実さんを守ってあげますよ」そう言われ、佑実は目頭を熱くした。
佑実は何も言わず浴室に入り頭から冷たいシャワーを浴び嬉し涙を流した。
後から伸司がシャワーを浴びに入ると「冷たいね」と言うと「うんうん」と言って少し湯を温めて佑実は浴室を出た。
シャワーを浴びてベッドの部屋に行くと佑実は何もつけないで毛布を掛けたまま静かに眠りについた。
伸司もその横で眠りについた。
翌朝はシャワーを浴びて濡れていた服も乾いたのでそれを着て二人はホテルを後にした。
そのまま駅に向かい軽い朝食を取って帰路に着いた。
別れ際佑実は「どうもありがとう、伸司さんとひまわりが見れてよかったです。また週末にお会いしましょう」そういって手を降って自宅に向かった。
伸司もそのまま自宅に向かっていると、しばらくしたら佑実さんから電話があり「自宅につきましたか?」
伸司は「今着いたよ」それを聞いて佑実は「伸司さん大好きですどうもありがとう」と言って電話を切った。
翌日からまた変化のない生活が続いたが、伸司に取っては好きな佑実が出来たことで快適に過ごすことが出来た。
週末になり、佑実さんから電話があり「今日は私が料理を作るのを楽しみにしていてください。お酒だけはお願いしますね」そう言われ、
伸司はワインを買って佑実さんの自宅に向かった。
チャイムを鳴らして中に入ると佑実さんともう一人の女性と早々と料理に取りかかっていた。
居間に通されて「会社の同僚の由夏さんです」
「初めまして浮海伸司といいます」
佑実さんは「ひとまずお風呂に入っていてください、私の方はもう少しで料理終わりますので、、、」そう言うとバスタオルを渡してくれたので
そのまま浴室に向かった。
シャワーで汗を流して用意されていたスエットに着替えて居間に行くと料理は出来上がっていた。
改めて由夏さんを紹介してもらい、佑実は「現在付き合っている彼氏です」と紹介した。
そして「由夏さんに彼氏が出来たこと話したら会ってみたいと言うので今回招待してみたんです。
私と由夏さんは高校時代からの付き合いで色々相談にのってもらっている仲です」
由夏さんは「私たち女子高だったのでいろんな彼氏のこと話し合ったりしていたんです。佑実さんに新しい彼氏が出来たと言うので楽しみにしていました」
由夏さんはそこでワインをグラスに入れて「二人の出会いに乾杯」と言って食事を始めました。
由夏さんはアルコールが入るにつれ、いろんな事を話し始めた。佑実さんとの出会いとか、失恋して大泣きをしたこととか、、それを聞いて、
佑実さんは「その話は言わないで」と言って由夏さんの口をふさいだ。
そして、次を話そうとしたときに喋り疲れたのか眠りについてしまった。
佑実さんは居間に寝床を作り、そこに由夏さんを移動させて寝かせることにした。
そして、食器等を片付けて伸司さんと寝室に移動した。佑実さんは「シャワー浴びてくるね」と言って浴室に向かった。
10分後にバスタオルを巻いて戻ってきて、寝室に横になりバスタオルを取ると全裸だった。
伸司は「由夏さんが寝ているけど、、、」
「それなら心配ないです。彼女はアルコールを飲んだときは朝まで起きませんから、、」
「そうですか、、、」そういって伸司は着ているスエットを脱いでベッドに横になった。
1週間ぶりに佑実さんを抱いてふっと疲れが取れた気分になった。
佑実さんも1週間ぶりと言うこともあり伸司さんに抱かれるのを楽しんでるようだった。
二人は興奮しながら欲望を表に出してきた。二人が一つになった時は佑実さんが大きな声を出したので由夏さんが起きてしまうのかと思った位だった。
興奮が静まり二人はそのままベッドで眠るように床に着いた。
翌朝は疲れていたのかまだ寝ている佑実さんをそのままにして、伸司は寝室を出て浴室でシャワーを浴びていると浴室の扉が空いて女性が寝ぼけまなこで
全裸で入ってきた、よく見たら由夏さんだった。
由夏さんは中に居るのが伸司さんだと確認して「すみませんでした佑実さんが入っているのかと思い、、、」そういって、浴室を出ていった。
伸司はお互いの裸を見ながら呆気なくことが過ぎていったのにはビックリした。
シャワーを浴び終えて居間に行くと由夏さんが体にバスタオルを巻いた状態で居たので「どうぞ」と言った。由夏さんはそのまま浴室に向かった。
しばらくして佑実さんが起きてきて「どうかしたんですか?」と聞いてきたので「シャワーを浴びていたら、由夏さんと浴室でバッタリ会ってしまい、
今入れ替りで入ってもらいました」
「突然のことで驚きました」そこに由夏さんが戻ってきて「おはよう」と言って入ってきた。
佑実は「浴室で伸司さんとバッタリだったんですね。脅かしてしまった感じでごめんなさいね。昨日は疲れて起きるのが遅くなってしまったの」
「私もビックリした。 はまさか伸司さんが居るとは思わなくて裸見られてしまったは、、、恥ずかしいは、、」そういって顔を赤くしていた。
佑実はそれを聞いて何となくおかしくなって笑っていた。
そして、朝食の準備に取りかかった。朝はサンドイッチとコーヒーを作り3人でそれを食べた。
食べ終わり、由夏さんはひとまずお先に家に帰りますね。
「どうもありがとう」と言って佑実の家を後にした。
残された二人はさっきのことで何となくばつが悪くなってしまったが佑実は「由夏さんスタイルよかったでしょ。
高校時代に学校でコンテストした時に優勝したんです、その当時のまま現在も変わらない体型を維持しているんだって、私憧れてしまうは、、」
伸司は「そうだったんですか?綺麗な人ですね。でも、私は佑実さんの方が好きですよ」そういって抱きしめた。
佑実は「実は由夏とは高校時代に関係(レズ)になったの。私が失恋して大泣きをしたことから慰めてもらって一時そういう関係になったんですが
彼氏ができてからは関係が切れました。由夏さんは男性には興味がないようで今も会社の後輩とできているみたい、、、」
「そうだったんですか。分からないもんですね」そういって話している内に昼頃になったので、伸司は自宅に帰ることにした。
佑実はひとまずシャワーを浴びて部屋の中を片付け洗濯を始めた。
夕方になり、一段落して由夏さんに電話を入れて、夕方遊びに来ないか連絡したら返事ひとつでこちらに向かって来てくれた。
由夏は「昨日はどうもありがとう。彼氏さんいい人ですね。私もこれで安心できます。
でも、今日の朝はビックリしましたよ。浴室に彼氏さんが居たのにはビックリもろ見られてしまった。
でも、私は男性の物を見たことが無いだけにビックリしました。佑実はもう経験しているけど私はまだでしょ。緊張してしまうは、、、」
佑実は「ところで話は変わるんだけど、由夏にはもう話してあるのだけれど私の寿命が後、4ヶ月しかないの、伸司さんに話すのが辛くて、
どう話したらいいのか困っているの」
由夏は「そんなこと心配しないでありのままの自分で生きていけばいいのでは、生きていて後悔がなければそれが一番いいのでは、
伸司さんもそれを望んでいるのでは、、」
それを聞いて、佑実は「うん」と返事をした。
「私、伸司さんにすべてを話すはそして、自分なりに生きていくは、、、」
由夏は「佑実はいい彼氏に出会えたは残りの人生、力一杯生きてね」
それからその週の週末に伸司さんに電話して「話したいことがあるので私の家に来てもらいたい」と話したら「仕事が終わり次第行くよ」と連絡があった。
夕方になり、佑実が家にいるとチャイムが鳴り伸司さんがワインを持ってやって来た。
佑実も簡単な食事を作っておいた。
佑実はひとまず伸司さんにバスタオルとスエットを渡して浴室に向かわし、
伸司は浴室で着ているものを脱いで体にシャワーを浴びて湯船に入っていると後から佑実が入ってきた。
いつもはタオルを前に掛けて恥ずかしがっていたが今日は何も掛けないで全身を見せるようにして入ってきた。
そして、伸司の隣に入ってきた。
佑実は「伸司さんこの前に由夏さんの裸見たでしょ、私とどっちが綺麗ですか?」そう言われ「もちろん佑実だよ。
何故かと言ったら佑実が大好きだからだよ」
佑実は「嬉しい」と言って伸司にキスをした。
伸司は「今日はどうしたんだ?、、、」
「それは後で話します」と言って、体が暖まったらバスタオルで拭いて浴室を出ていってしまった。
しばらくして伸司も浴室を出て居間に行くと佑実がお酒を用意して待っていた。
食事をしながら佑実はさっきの話を話し始めた。
「実は私、現在癌で余命3ヶ月なんです」それを聞いて、伸司は頭の中が真っ白になった。
「でも、私は幸せです。伸司さんに出会えて、生きていることの幸せを噛み締めています」
伸司は何も言うことがなくただ、佑実を抱きしめることしかなかった。
佑実は「残された寿命を自分の満足できる形で過ごしたい」と伸司に話した。
それからの日々は伸司に取っては佑実との一日一日が思い出へと変わっていった。
そして、2ヶ月が立ち佑実が伸司の家に遊びに来て、食事を終わらせた時に佑実は着ているものをすべて脱いで
「余命が後一月になりますが私綺麗ですか?体が段々痩せて来ているけど、、」
伸司は「そんなことないよ佑実はとても綺麗だよ」そう言い、佑実は「ありがとう」と言った。
伸司は佑実を抱きしめて、ふっと、目頭を熱くした。
それから数日後に由夏さんから電話があり、佑実が倒れたと連絡が来た。
家のベッドの脇に倒れていたのを母親が気付いて至急病院に運んだ事を言われ伸司さんに連絡をした。
伸司は来るときが来たのかなと胸騒ぎがしていた。
病院に行き佑実に会うと弱々しい声で「心配かけてごめんね。早く元気になって、あの風車のあるひまわりを見に行きましょう」
そういって目頭を熱くして言葉にした。
それが佑実が声に出して喋った最後の言葉だった。
その日の夜に佑実は息を引き取った。伸司はもう何も話すこともなくうなだれていた。
それから翌年の夏に伸司は由夏とあの風車のひまわりを見に行き、佑実との思い出を慕った。
伸司は佑実が最後にここに来たかった気持ちがわかるような気がした。
これだけのひまわりを見たらもう何も話すことがないほどに雄大さを感じた。
空を見たら佑実が笑って「この風景が一番好きです」と言っていた。
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