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そんな私の様子にあからさまに気を良くし、のんが続ける。
「いつもやってるオンラインゲームあるだろ。あれの、限定コントローラーが発売されてさ。初回は数量限定、抽選予約で。
俺ときぃと勇稀、3人の名前で申し込んでたんだけど、当たったのきぃだけ。
ちなみに、ayuも外れて通常販売待って買うってこないだYouTubeで言ってたよ」
「え、、それって、」
「確実に欲しがってるモノだし、1万しないくらいの値段だから、きぃの小遣いでもいけるだろ」
「でも、のんが欲しくて申し込んでたやつでしよ?譲ってもらっていいの?」
「この後デートしてくれんならいーーよ」
「はあああ、、のん、ありがとう!!」
両手を胸の前で組み、泣き顔でお礼を伝えると、得意げに口角を上げる。
デートといっても、単に2人で出掛けるだけ。
そんなことは日時茶飯事なので、全然構わない。
もう、プレゼントをゲットするという当初の目的は果たせたわけだし。
「どういたしまして。俺、見たいショップがあんだよね。その前にたまには映画でも見る?」
「うん、いいね。あ、コントローラーのラッピングも買っていきたい。いつもの画材屋さん寄りたいな」
「じゃ、同じ通りのカフェにも行こ。
今限定のやつ、飲みたい」
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