Yui’s birthday

2/53
前へ
/373ページ
次へ
唯くんが一人暮らしをしているアパートは、うちの最寄駅から二駅先にあるらしい。 そこの駅で待ち合わせをした。 ランチを済ませてから唯くんのアパートに行こうということで、お昼に合わせた時間にした。 「猫舌のきぃちゃんを猫カフェに連れて行きたいんだけど」 戯けたきぃちゃん呼びに、またきゅんとさせられる。 しかも猫カフェ? 「私、猫カフェってはじめて!楽しみだなあ」 「いらっしゃいませ!」 出迎えてくれた女性の店員さんが、まず美猫のようで。 小顔だから大きくぱちりとした瞳が余計に目立ち、体型もすらっとしている。 例えるなら、、アビシニアン? 猫カフェ店員さんてルックスで採用されているのかなあと、オーダーの間軽く見惚れた。 小上がりの座敷になっているテーブルに、唯くんと向かい合って座れば、猫たちがわらわらと寄ってくる。 「こうやって自由にさせてるの、いいね」 膝に乗って来た茶トラ猫の頭を撫で撫でする。 「その子は茶々っていうんですよー」と、アビシニアン似の店員さんが教えてくれた。 「俺、実家でずっと猫飼っててさ。 猫のいる生活が当たり前っていうか。 けど、今のアパートはペット禁止だし。 アパートからここ近いから、時々来て癒されてるんだ」 「へえ、そうなんだ!」 また、知らなかった唯くんの一面を知ることが出来て嬉しいな。
/373ページ

最初のコメントを投稿しよう!

717人が本棚に入れています
本棚に追加