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「すげえ、これやっぱすげえわ」
新しいコントローラーで夢中になってゲームに没頭する唯くんを見て、こういうところはのんと変わらないなあと思う。
男の子って大きくなってもゲーム好きだし、楽しそうに遊ぶ様子は幼い時分と大差ない。
「めっちゃ使いやすい。きぃも試してみる?」
「うん、いいの?」
使い心地をのんに明日報告してあげよう。
「んじゃこっち、おいで」
更に唯くんの傍にいって、コントローラーを受け取る。
「あ、なんかしっくり来るねこの持った感じが」
「だろ、だろ?」
素直な感想を伝えると、自分が褒められたように嬉しそうにはしゃいでる。
「ここのボタンがさ……」
背後からふわりと唯くんが被さり、耳元で擽ったく説明される。
後ろから唯くんの手が私のコントローラーを持つ手を触れながら、詳しい使い方を教えてくれた。
「なるほど、やってみるね」
後ろをちょっと振り返り、唯くんに伝えると、今日何度目かの唯くんのきょとん顔。
「どうかした?」
後ろからぎゅ、と更に密着された。
「もしかして、のんとゲームする時もこんな感じなワケ?」
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