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耳元で、安心したように笑みを零される。
「なら良かった」
溜まった唾液をちゅうっと吸い上げられ、耳朶が柔らかく唯くんの口の中に収まる。
それにも「あぁん、」と、上げた途端口を押さえたくなるようないやらしい声が出てしまった。
「ん、そういう声、聞きたかった」
口を開け、耳を解放したと同時に、「こっちも」と囁いた後、右耳にも同様に舌と唇を艶かしく這わせていく。
「あぁっ、唯、くんっ、」
「きぃ、ほんとかわい、、」
その言葉にまた、体がゾクゾクとする。
「もうちょっと、頑張れる?」
頑張る?何を?
頷けばいいのか、首を振ればいいのかわからなかった。
困惑して視線を彷徨わせていると、するするとシャツをたくし上げられ、ずらされた下着から胸が露わになる。
「ひゃ、っ」
さっきまで耳をたっぷりと貪っていた唇が、その先端に口付けた。
そして、掌で感触を楽しむように撫でたり揉んだりされながら、指と舌は先端だけを執拗に、時折唇で緩急を付けて吸い上げられる。
それも耳と同様に、左右それぞれに丹念な愛撫を受け、快感に体が火照り、息が荒くなっていった。
手で口を覆いながらも、幾度も恥ずかしい声を漏らしてしまった。
瞳が潤み、頭がぼうっとして、何も考えられなくなっていく。
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