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アパートの3階、部屋の目の前まで荷物を運んでくれて。
「ありがとうございます。あの、上がって行きます?」
て、私んちじゃないけど。
だから、上がってくださいと言うのもおかしいし、あの女の人待ってるだろうし。
「いーーよ、ここで。……あれええええ?」
私の方をまじまじと見つめ、楽しそうに声をあげる。
え、、な、なに?
「そーーいうことするタイプじゃねえんだけどな。うわ、オモシロ」
だ、だからなに?
「ここまで荷物運んだご褒美もらっちゃおーーー」
ご褒美!?
ふわっとオリエンタル系の香りが鼻を掠めたと思ったら、bakuさんの顔が私の首筋に近付き、ちゅうっと吸い付かれた。
「なっ、!!?」
「よっしゃ、隣に上手く並んでつけられたわ」
それはきっと、確実に痕、のことで。
ゆいさくんが付けた隣に新しく付けられた、ということで。
「bakuさんっ!!?」
消えるわけないのに、その箇所に手を当ててしまうのはなんの条件反射なのだろう。
そんな私の様子に、満足げに「カハハ、」と豪快に笑う。
「唯にソレ見せといて。んでブチ切れたらさ、またいつでもゲームでボコしに来ていーーよ、って。けどハンデで、きぃちゃんとパンパンしながらだぞ、って伝えといて」
「え、ぱんぱん?」
「ハハハ!そう、パンパンね」
なに、それ。
「ぶはっ、わかんなかったら唯に聞いて。
どうやるのーー教えて?って」
bakuさんが教えてくれるつもりはなさそうだ。
「……わかりました」
返事をすると
「ギャハハハ!ほんときぃちゃん最高な!!俺とも今度しよーーなあ?んじゃなーー!!」
豪快に笑いながら帰って行った。
ゲーム、、の何かのことだろうか。
首を傾げながら、ドアを開けた。
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