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「荷物運んだお礼に、って首に痕をつけられたの」
「はあ!?っ、、え、どこ?」
ここ、と言う前に見つけられ、「うわ、最悪
」と頭を抱える。
「ごめんな、きぃ。これ、俺へのアテツケだわ」
当て付け?
「クッソ!!あいつまじムカつく」
苛々した様子で頭をガシガシと掻き、せっかくの綺麗な髪の毛がちょっと乱れちゃってる。
なんか、、嬉しいかも。
あ、そうだ。
「それでね、唯くんがブチ切れたら、またいつでもゲームでボコしに来ていーーよ、って」
「ハッ、言われなくても速攻ボコしにいくわ。
徹底的に叩きのめして動画で晒してやっから後悔すんじゃねーぞ。
きぃの仇一万倍にして返してやるよ」
早速ゲームをセットしにテレビの傍へ向かっている。
「あ、でもハンデだって」
「ハンデ?ヨユーーだし」
「私とパンパンしながらだぞ、だって」
「───…なん、だって?」
「私と、ぱんぱん」
唯くんは、電源を入れる前の真っ暗なテレビ画面の方を向いたまま、ゆっくりと唇に手を当てた。
落ち着かない様子で視線だけをあちこち彷徨わせる。
「あんのやろ、、」
そして小さくそう呟いた。
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