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スマホを置いて、唯くんに向き直った。
のんに啖呵を切ったその勢いで少し興奮して、今度は上手く言葉が出てこない。
「唯、くん…」
目の前の唯くんは、もしかしなくても、かなり嬉しそうだ。
下唇を噛み、口角が緩むのを抑えているけれど、伏せた目の目尻は下がっている。
「きぃって、時々めちゃくちゃカッコいーのな」
「え、?」
「大学で羽田さんに交際宣言した時もそうだったけどさ」
ああ、、今思い出すと恥ずかしい。
「今のも。俺が、はあああ!!てなった」
言った途端、全開の笑顔になる。
「ほんときぃ、やっべえな」
ゆゆゆ、唯、くん…!
「すげ、はずかし」
手で口元を押さえる。
「顔緩み過ぎて崩壊しそう」
ゆゆゆゆゆ、唯くん……!!
全然大丈夫だよ!
整ったままの、綺麗な顔だよ!!
はあああ!!の唯くんに、私がはあああ!!だよ!
今日はループしまくりだよ!
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