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「のんにああやって言ってくれたこと、すげえ嬉しかった。
ごめんな、俺がのん煽るような真似したから。ていうかのん、今日泊まりって知らなかった?」
う、気まずい。
そう、のんには敢えて言わなかった。
「のん、お父さんみたいだから。
帰りは何時になるかわからない、とは伝えてたんだけど」
ぷはっと笑われる。
「のん、かわいそ」
勝ち誇ったようなその表情が、私に対する独占欲の表れのようでとてつもなく嬉しい。
ごめんね、のん。
ああいう言い方をしたせいか、その後はのんからの着信もメッセージも入ってこなかった。
程なくして、お料理がひと通り出来上がる。
「お待たせ。ご飯出来たから並べるね」
自分で作るのは久しぶりだ。
唯くんのお口に合うといいな。
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