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「俺とおんなじ」
満足そうにくんくん、と私の匂いを嗅ぎ、どさり、とベッドに下ろす。
布団を頭から被った唯くんが、そのまま私に覆い被さる。
「これで寒くないよな」
布団にくるまって、抱き寄せてくる唯くんと体が余計に密着して。
剥き出しだった二の腕や太腿が、唯くんの肌に直接触れてドキドキが止まらない。
唯くんの胸に顔を埋めながら、体はぎゅっと硬直したままだった。
「顔上げて?」
唯くんの声に恐々面を上げると、目を閉じながら色気を孕んだ顔が近付いてきて。
あ、と思うと同時に口を塞がれる。
リップ音を立てながら口の中を愛しげに舌で舐めつくされ、上唇と下唇を交互に啄まれ、甘噛みされて。
潤いを含んで唇全体を覆われたと思ったら、遊ぶように舌先だけを出してつついてきたり。
甘く痺れるキスに翻弄されながら、唯くんの香りに包まれて、頬を上気させた私に更に愛おしげに今度は首筋へ顔を寄せる。
するりと、自然に両手が服の中に滑りこんできて、胸の膨らみを包み、先端を弄び始めた。
「んぁっ、」
堪らず、声を零す。
「きぃ、」
零した声を拾うように、また唇を塞がれる。
「ンッ、ァ、」
一度漏らした声は、もう掬えないくらいに次々と零れていく。
「きぃ、可愛い」
名前を呼ばれるたび、身体の芯が熱を含んだ。
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