698人が本棚に入れています
本棚に追加
non's turn
翌朝。
唯くんも朝食は食べない派だから珈琲だけ飲んで。
甘々の雰囲気のまま唯くんとは別れた。
ふわふわとした心地で電車に揺られながら、
段々と現実の世界に戻っていくようで。
────そうだ、のん。
あれからずっと着信もメッセージも入って来なかった。怒ってる……よねきっと。
だけどこれで、幼なじみにしては近過ぎる関係が、少し変わるかも知れない。
駅からバスに乗って、家に向かう。
バスの中でも寝不足のせいか、うとうととしてしまい。
いつものバス停に着いて、慌てて起きて「降ります!」と慌ただしくバスを降りた。
「あっぶない、寝過ごすとこだった……きゃあ!!!」
心臓が、飛び跳ねるかと思った。
────これが、俗に言う仁王立ちというやつなのか。
「のん───」
そこには、今まで見たこともない恐ろしい形相ののんが、立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!