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月曜日、大学で唯くんと顔を合わせて。 「昨日、のん大丈夫だった?」 会って第一声がそれ。 苦笑いしつつ思わず首に巻いたスカーフに手を当ててしまったところを目敏く見つかり、するっと外されてしまう。 「……これ、のんが?」 早々に首の痕を見つけられ、けれどどこかホッとしている自分がいて。 黙って頷くと、はぁ、と溜息を零す。 「お試し期間の間は、自重するか。 あと、たった3週間だもんな。 ごめん、誕生日だったから浮かれ過ぎてた」 顔を歪める唯くんに、ふるふると首を振った。 「私がちゃんと、事前にのんと話しておかなかったからだよ。 大丈夫、こんなのどうってことないし」 今日は、陶芸の実習の日。 席に一旦座って、「ごめん、これ」と、さっきのスカーフを返してくる。 薄紫のそれを受け取ってまた首に巻き付けていると、 「そのスカーフ、センスいいね。花火…紫陽花かな?」 柄のことを聞いているらしい。 「どっちにでも見えるようにデザインしたんだよ」 「え、きぃが作ったの?」 目を丸くする唯くんに、さっきとは別の気恥ずかしさが湧き起こる。 「テキスタイルデザインの実習で、無地のスカーフに染めただけだよ」 「…やっぱきぃ、才能あるわ」 しみじみと眺められて、余計に照れくさい。 「きぃに触発された。ここからは俺、陶芸コンペの作品造るのに集中する」 真剣な唯くんの表情に、つい見惚れてしまった。惚けているところを笑われる。 「なんか、そんな痕くらいどーぞってくらい俺ら順風満帆じゃんね」 唯くんの言葉に救われた気がした。
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