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「やっぱ俺も一緒行くわ」
むくりと起き上がったのんも、瞼が開ききらずだいぶ寝不足のようで。
そりゃあそうだ。
明け方、4時近くまでゲームに没頭していたのだから。
最近のんがハマっているそのゲームは、今世界中でプレイされているアメリカ発信のオンラインシューティングゲーム。
時々行われるワンタイムイベントは、世界時間の午前1時や2時からスタートすることも珍しくない。
今回のイベントも午前2時スタートで、しかもトリオでチーム参加という条件付きだった。
しかも、ゲームオタクなのんの幼なじみの私の腕前も相当なレベルに決まっていて、だから余計にアテにされてしまうわけなのだ。
「ランキング惜しかったなあ。
嘘、あん時の俺らのバトル、相手ayuさんとこのチームだったみてえ。YouTubeに実況upされてるわ」
スマホをチェックしながら、少しずつテンションを上げていく。
「さっさと服着て、行くよ。
私と一緒に行くならシャワー浴びてる時間ないけどいい?」
「ああ。今朝寝る前に浴びたからへーき」
ベッドから立ち上がったのんの姿は、ボクシングゲームで鍛えた中々の体躯で、上半身裸、下はピッタリとしたボクサーパンツ。
それも見慣れてしまってて、何も思うことも感じることもない。
長年見飽きた綺麗過ぎる顔立ちにも、唆られることは決してないのだ。
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