幼なじみ

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大学へは、私達の家から徒歩3分のバス停でバスに乗り、約20分ほど。 一限目に合わせると、通勤ラッシュの時間帯と丸かぶりで、座席はひとつも空いていない。 吊り革に掴まり、バスに揺られながら心地良くウトウトしたいところを、背後からのんが私の頭上に自分の顎を載せ、うつらうつらしてくる。 バスが揺れる度ごつ、ごつ、と華奢な顎で突つかれ、それがまた地味に痛い。 「のん、痛いからそれやめて。後ろじゃなくて、横に来てよ」 「ふあーい」 欠伸混じりに返事をし、左に移動してきて今度は私の肩に体重を乗せ、吊り革に捉まりながらもまだ相当眠いのか、こくこくしている。今度は、重くて仕方ない。 しかもフラつくのが嫌なのか、私の腰を抱き寄せ、安定させて来た。 すると今度は私がのんに体重を預ける形になり、これはこれで心地良く眠気が復活し、ウトウトとしてしまう。 しばらく、数分程度だと思うけれど、そんなふうにのんに寄り掛かりながら、ふと気付き目を開いた。 「……こういうのもまさか、傍から見たらいちゃついてるように見えちゃうのかな?」
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