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血の満月の殺人鬼の説明2
「ヤツは、どうやって、被害者達と、知り合い、そして、彼らに殺害動機のある人間をどう調べたのか、まだ、分かっていないんだ。ヤツは、イカれている」
藤堂さんは、お茶を飲み、一段落しながら、続きを喋る。
「アイツを逮捕したのは、俺達2人なんだ」
「えっ!?」
煎餅をかじりながら、水無川班長が、説明してくれた。
「………逮捕出来たのは、偶然なんだよ。ヤツは、小型ナイフ数本と、スミス&ウェッソン1丁を持ちながら、警察官を、2人殺した。これは、推測なんだが、聞いてほしい」
「なんですか?」
根岸さんが、聞く。
皆も、耳を傾ける。
「…………ヤツは、わざと逮捕を狙ったんじゃないかと思うんだ」
「な、なんで、そう思ったんですか?」
「………今まで、自殺に見せかけた、殺人を、ヤツは、逮捕されて、話したんだよ。もっと、たくさんの人間が、ヤツに殺されているはずだ。だが、ヤツは、喋るのをやめた。そして、各新聞社に、手紙を送った。なんだと思う?」
「なんなんすか?」
川岸さんが聞く。
「無能の警察官には、呆れた。CHASERを使い、捜査したが、僕を、見つけられなかった。最後だが、人工AIに、勝つのは、人間。それも、犯罪者だ。証明された」
「そう、手紙を書いて、各新聞社に送ったんだよ。そして、事件担当の警察官の多くが、左遷、退職になったんだ。私も、そうだよ。課長止まりだね」
水無川班長は、そう答えた。
「そうなんすね?」
川岸さんは、静かに呟く。
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