星の贈りもの

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 彼は夜空の星を眺めている。  それぞれの星が誰かの書いた作品だという伝説。  すると、この星々の中に歴代のノーベル文学賞作品もあるのかと見渡すが、悲しいかな見分けられない。  彼が書いた作品は、どこにあるのだろうかと探すうちに、星々が集まって系のようになっているのを見つけた。彼が属する作家グループの作品群なのであろう。  彼が属する作家グループでは最近、作品に対する投げ銭のようなシステムが導入された。  彼も早速、推し活を始めた。まだまだ趣味程度の推し活である。ちなみに金額にして百万円を超えると、趣味は道楽に昇格する。  彼自身も含めて同じ作家グループからノーベル文学賞を受賞する人が出れば、どんなに晴れがましいことであろう。その想いが彼の背中を押す。  そんな夢ばかり見て、との声に彼は宣伝のようにつぶやく。  男は黙って スターギフト
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