38人が本棚に入れています
本棚に追加
うちの実の母は私が小学生になる前に亡くなった。
中学に上がる頃に今の義母が来たんだけど、父が居なくなってからの生活は最悪だった。
家ではとにかく目立たないように生活した。
母の気に入らないことをしないように大人しく。
だからか蒼くんを見た時、少しだけ羨ましかった。
周りを気にせず好きなこと出来ている彼が。
同時に目を見た時、直感的に彼も寂しい人だと思った。
だから、引かれるように巡り会ってしまったのかも。
スマホを見ると、蒼くんから連絡が来ていた。
俺が悪いことしないように見張っててよの言葉は本気だったらしく、連絡先まで強引に交換させられていた。
«晴ちゃん、明日一緒に学校行こ»
なんて、友達を誘うような気軽さで連絡してきた。
生徒会に打ち込んでる私には友達なんて居ない。
生徒会長なんて言いながら目立たないように生活してるから。
ある意味、誰とも交流も持てずひたすらやるべき事をやっているだけだから空気として馴染めてはいる気がする。
感情が基本的に乏しいから、表情が変わることも無い。
最初のコメントを投稿しよう!