Episode5

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Episode5

一緒に年を越したあの日から数ヶ月後。 この学校での3度目の春を迎えた。 私は生徒会長を引き続き続行。 そして今年の新学期も、君と桜の下通学する。 「晴ちゃん、おはよ。」 「おはようございます、蒼くん」 私たちはあの頃と変わらず、依存関係。 そして、私の好きな人。 「今日一緒に帰れないんだっけ。」 「はい、入学式に出ないと行けませんから。」 蒼くんの素行不良は改善されていて、今は衣類などをちゃんと身に付けられなくて風紀委員に追いかけ回される生活が続いてます。 「ピアス取りなさいー!学ランのボタンを閉めなさいー! 」 「はー?やだ」 そんな攻防を何度見たか分からない。 「晴ちゃん、髪結んでるの珍しい。体育の時しか見ないのに。」 私の後ろで結んだ髪に触れる。 「下りてくるのが鬱陶しいなと思いまして」 「うん、可愛い。」 可愛いなんてサラッと言えてしまうこの男。
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