Episode5

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「ロック画面にしていい?桜も相まって綺麗だよ」 「やめてください。後、出来れば消してください」 そう言ってスマホを取り上げようとしても届かない。 最近、意地悪度が増してる気がする。 もう弟のような可愛さだけではない。 「そうだ、目瞑って」 「こ、今度は何する気ですか。」 警戒する私に少し笑って「いいから、瞑って」と促してくる。 素直にギュッと目を瞑ると、耳元に触れられる。 「開けていいよ」 そう言われて、耳元に触るとなにか付いている。 「ん?」 よく分からなくてカバンから手鏡を取り出すと耳にはイヤリングが付いていた。 「えっ、何ですか。これ」 「お誕生日おめでとう、晴ちゃん」 あ、忘れてた。私の誕生日。 耳には蒼くんがよく着けているようなリング型のイヤリングが着けられている。 ピンクゴールドでとても可愛い。 「…嬉しい、ありがとうございます」 でも学校には付けていけない。 残念だけどこれは外すしか。
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