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「晴ちゃん、イヤリング付けて。」
「ん、そっか。もう学校じゃないから」
そう言いながらポーチにしまっていたイヤリングをだす。
誕生日、覚えてくれていたことが嬉しい。
そっと耳に付けると、蒼くんに見せつける。
「似合いますか?」
「可愛い。」
出会った頃では想像のできない甘さに胸がきゅうって締め付けられる。
く、苦しい。
「はい」
そう言われて手元を見ると、蒼くんが手を差し出してくる。
これはもしかして、手繋ごのやつですか?
恋愛経験が乏しい私には一つ一つが新鮮で緊張してしまう。
手を繋ぐこと自体は初めてじゃないけど、こんなに外で堂々と繋いだことはない。
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