Episode1

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「…わかりました、時間空けますので裏庭とかでいいですか?」 「わかった、またね晴ちゃん」 そう言って手を振ると、軽い足取りで1年の教室に向かっていく。 なぜ懐かれているんだろ、私。 全くタイプも違うし、特別な何かがあったわけでもない。 理由を考えても何も分からず、考えながら生徒会室に向かう。 いつものように生徒会室に入ると結城先輩が既に居た。 「おはよ、桜木。」 「おはようございます、結城先輩。」 他の生徒会役員はまだ来ていない。 いつも私か先輩が早くついてどちらかが生徒会室の鍵を開ける。 「そういえば、絡まれてるんだって?例の新入生に」 「はい、友達になりました」 私の言葉に結城先輩が意外そうな顔をする。 「友達?」 言葉を繰り返しては可笑しそうに笑う先輩。 「すごい子と友達になったんだね。」 「なんというか、思ってたより悪い子ではない…はずなんですけど。」 素行的にはかなり悪いのだけど、自分に危害を与えない人にはそこまで害は無いのかも。 昨日の喧嘩だって、喧嘩売られたって言ってたな。 自分から殴ってないからOKとかそういう話ではないけど、彼だけが悪いとかそんな話でもない気がする。
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