Prologue

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「せっかく入った学校ですし、喧嘩は程々にしてください。先生にバレたら退学です」 「うーん、別に退学とか興味無い。叔父さんに言われて仕方なく通ってるだけだし。」 なんて本当に興味が無さそうに言っている。 仕方なく。 そんなに学校に行きたかったタイプではなかったみたいだ。 私も優等生で生徒会長でと色々言われてるけど、そんなに学校は好きじゃない。 ただ、家に居場所がないから学校に来ているだけ。 勉強しかすることが無くて、学年で順位を落とすと家から追い出されるから勉強して常に順位上にいて保っていたら優等生とか言われてるだけ。 「…確かに、別に学校なんて居たくないですよね」 そんな風に呟いて少しだけ笑うと、目の前の彼は不思議そうな顔をして首を傾げている。 「晴ちゃん、学校好きじゃないの?」 「嫌いでも、好きでもないです。」 そう返すと、目の前の彼から視線をずらす。 関わらないタイプだと思ってたのに話しすぎてしまった。
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